『ワイン道』楽々講座
 講師:城丸 悟

ぶどうイラスト ワイン産地の地図を見るべし(1)
ボルドーはボール・ドゥ・オー、つまり「水のほとり」という言葉がもとになって出来た地名
 ボルドーはボール・ドゥ・オー、つまり「水のほとり」という言葉がもとになって出来た地名で、古くは、アキテーヌ(水の真ん中)と呼ばれていました。三つの大河と大西洋に面しているからで、「ボルドーのブドウは水を眺めるのが大好き」という言葉もあり、これらの豊かな水とワイン用の各種ブドウを栽培するのに恵まれたテロワのもとにあります。北からガロンヌ、ジロンド河の西岸(左岸)に沿って南北にのびるワイン地帯、ガロンヌ、ドルドーニュ河にはさまれた三角洲のワイン産地(アントル・ドゥ・メール)、そしてジロンド、ドルドーニュ河の東岸(右岸)に沿ってひろがるワイン産地の三つに大きく分かれているのが、ボルドー地方です。(図2)


地図
*フランスボルドー地方 ワイン産地概図
この地方の中に、22のワインを産する地区があります。ジロンド河左岸には北の大西洋の河口付近からメドック(Medoc)地区、オー・メドック地区(Haut-Medoc)、ペサック=レオニャン地区(Pessac〜Leognan)、グラーヴ地区(Grave)、ソーテルヌ=バルサック地区(Sauternes Barsac)などがあり、これらのうちオー・メドック地区にはとくに優れたワインを産するために村名ワインとして売り出すことが許されているサン・テステーフ村(St-Estephe)、ポーイャック村(Pauillac)、サン・ジュリアン村(St-Julien)、マルゴー村(Margaux)、リストラック村(Listrac-Medoc)、ムーリ村(Moulis)があります。
 ジロンド、ドルドーニュ両河の東岸沿いには、これも優れ たワイン産地であるサン・テミリオン地区(St-Emilion)やポムロル地区(Pomerol)、などがあります。
 こうして見てくると、ワインを覚えるためには、その産地の地図を覚えることが大切だということが、少しわかってくるでしょう。


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