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 | 現代によみがえる寛政の役者たち |
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「写楽の似顔は、より認識的であり、より観照的であり、より辛辣であり、より深刻である。写楽は浮世絵における戯曲的要素を非常に多くその内にもち合わせた画家であると見るのが当を得ていると思う。浮世絵は、その質が本道の美術とは反対のものであって、卑近、猥雑、現実感、遊戯、戯作家、そういう素質をもって生成されている。ところが写楽にはこの猥雑、遊戯という感じが、むろんあるにはあるが、露骨に、表面的な主題としてはなく、この戯曲的要素が特に目立ってみえる。すなわち、日本における、カリカツールの唯一の天才といっても過言ではないのである。実に彼の肖像は深刻なカリカツールである。しかも、けっして単にふざけたものではなく、かなり深い自然観照と、絵画的知識をもって描かれている。その顔は肖像画としても立派に生きていて、へんに生々しく、深い写実味があふれている。」
(岸田劉生「浮世絵版画の画工たち」)
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