BASHO
写真と文:上野信好





(象潟)6月15日(陽暦7月31日)芭蕉と曾良は小雨の中象潟を目指しましたが、雨が激しくなったため止むなく日本海沿いの漁村吹浦に一宿します。
曾良の旅日記によれば、翌16日も雨が激しく降る中を旅を続けて象潟は塩越に到着し旅装を解いています。寛ぐというよりも雨で濡れた衣類や体をかわかして英気を養ったと記録しています。
17日になって雨があがり、塩越から徒歩20分ぐらいの名刹皇宮山蚶満寺を尋ねており、翌18日は朝から快晴で象潟橋から鳥海山を眺め、昼食後に象潟を発って酒田には夕刻到着したことになっています。
この3日間の曾良の日記から知る実際の動静と、芭蕉の紀行文とを比べてみると、芭蕉が象潟の風景を叙するに際して格別の表現方法をとった為、かなり創作した文章になっていることが判ります。

芭蕉テキストのご紹介
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「新訂おくのほそ道」
潁原退蔵・尾形仂訳注・・・角川文庫 ¥620



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