BASHO
写真と文:上野信好





さてその西施ですが、中国春秋末期の美女で中国では項羽の愛姫虞美人(グビジン)、唐代玄宗皇帝の妃楊貴妃(ヨーキヒ)とともに三美人のひとりとされていました。彼女は美貌なるが故に虞や楊貴妃と同様悲劇の運命をたどることになったわけです。
春秋時代の中国では、中国東海岸に近い肥沃な国の呉と越は互いに抜きつ抜かれつの覇権争いに明け暮れておりました。
呉によって敗者の憂き目をみた越王の勾践(コーセン)は呉王夫磋(フサ)を堕落させるべく絶世の美女西施を貢いだということです。
果たして勾践の計略どおり、夫磋がこの美女の虜になっている間に越の勾践は逆襲に成功し、再び天下は越の治めることになったわけで、この国を滅ぼすほどの美女のことを傾城(ケイセイ)の美人と言ったものでした。
しかし実際の西施はどうであったのか、面白い言い伝えがあります。




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