BASHO
写真と文:上野信好


芭蕉テキストのご紹介【テキスト】このホームページでは次の文庫本をテキストとします。どうぞお手元にご用意下さって画面と対比しながらご覧いただくことをおすすめします。

「新訂おくのほそ道」 潁原退蔵・尾形仂訳注・・・・・・・・角川文庫 ¥620


「おくのほそ道」を辿る

笠島、武隈、仙台
(笠島)前月号の最終ページに笠島にゆかりの平安中期の歌人藤原実方について西行の和歌をそえて簡単に触れましたが、この旅で芭蕉が訪れようとした日は5月3日(新暦6月19日)のことでした。笠島は現在の宮城県名取市愛島(メデジマ)字笠島のことで、東北新幹線沿いに、平安期の風流歌人実方朝臣(サネカタアソン)薨(コウ)じた地に叢祠(ホコラ)があり、すぐ近くには「山家集」「新古今集」にみえる名所「かたみの薄」公園も整備されています。
(武隈の松)紀行文では笠島の近くを通ってから尋ねたとされる武隈は、現在の宮城県岩沼市のことで、もとは陸奥の国府(現在の県庁にあたる)が置かれたという要衝の地で、国道4号線と6号線が交叉する地点でもあります。その武隈の松は、JR東北本線岩沼駅から徒歩15分ぐらいのところにあり、二木の松(フタキのマツ)は歌枕として名高い名勝で朱塗りの玉垣の中にありました。

BASHO 竹駒神社の松と正門
「二木の松」は写真では門の左側の朱塗りの玉垣の中にあり幾代とも知れず植え継がれたもの。現在の松は植えて15年くらいのものと思われる。


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