BASHO
写真と文:上野信好





「おくのほそ道」にこれを当てはめると、「序」の部分は「発端」から「遊行柳」ま で、「破」は「白河」から「象潟」まで、「急」は北陸道を日本海沿いに新潟から大 垣に至る部分に相当しましょう。
芭蕉は新潟から金沢の町に入るまでの条は坦々としかも余分な説明など省いて手短に 書きとめています。僅かに新潟から富山県境近くの「親知らず」、「子知らず」など の難所を越えるときの難渋ぶりを述べたあと、一転して市振の宿ではまた珍しく遊女 父子と一間隔てた宿に泊まったことにし急ぎ脚の文章に彩を添えています。
しかし曾良の旅日記から実際の旅を再現すれば、酒田を6月25日に発ち温海一村上を 経て7月2日に新潟に到着しています。それから弥彦一寺泊を通り4日に出雲崎に旅宿 を求めていました。その後は柏崎・鉢崎そして今町(現在の直江津市)では俳席を持 っています。



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