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![]() 写真と文:上野信好 |
(汐越の松)汐越の松は現在では昔日の松の姿はなく、わづかに松林の中に西行を偲 ぶ碑を残すのみとなっております。その場所は福井県坂井郡芦原町の「芦原ゴルフク
ラブ」の最終ホールのグリーン脇の崖の下にありました。
なお紀行文には 「よもすがら 嵐に波を運ばせて 月を垂れたる 汐越の松 西行」 とありますが、 実は対岸の吉崎に庵をむすんだ浄土真宗中興の祖蓮如上人の作でありました。 (天龍寺・永平寺)吉崎、汐越と越前路の芭蕉は、曹洞宗の大本山永平寺とその末寺 天龍寺を尋ねました。 松岡町の天龍寺では、金沢から随行してきた北枝ともいよいよ別れることになりました。 「物書きて 扇引きさく なごりかな」 この句は芭蕉の愛弟子に対する餞別句でありました。
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