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椿姫(La Traviata) |
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第一幕 《パリ、ヴィオレッタのサロン》 |
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写真提供:財団法人東京二期会 |
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高級娼婦ヴィオレッタは胸の病を患っていることもあって、酒と、毎夜繰り返されるパーティーの賑やかさにおぼれる毎日をおくっています。今夜も貴族たちが集まり華やかな宴が繰り広げられ、そこに以前からヴィオレッタに想いを寄せていたアルフレードが紹介されます。彼は促されるまま「乾杯の歌」を歌い、ヴィオレッタと一同もそれに唱和します。 |
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しかしパーティーのさなかに彼女を襲う発作。一人息を整えているところへ戻ってきたアルフレードは、自分がいかに彼女を愛し、また心配しているかを熱く語ります。今更まじめな恋なんて、と一度は笑いとばすヴィオレッタでしたが、初めて真剣な愛の告白に次第に引きこまれていきます。 |
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やがて夜が白々と明け友人たちが帰った後、ガランとしたサロンでひとり物思いに耽るヴィオレッタ。初めての愛の喜びに浸る彼女でしたが、ふと我にかえり娼婦なる自分の身を自嘲して叫ぶのです。“馬鹿なことを!おろかな妄想だわ!”そこへ聞こえてくるさっきのアルフレードの声…“愛は、神秘的で、気高く…”ヴィオレッタは迷い、苦しみながらも彼の愛を忘れようとするのでした。(「そは彼の人か〜花から花へ」) |
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