ラ・ボエーム
 
ラ・ボエーム(La Boheme)
 
第二幕
《同じくクリスマス・イヴの晩 パリの街中》
 
ラ・ボエーム
写真提供:リリカイタリアーナオペラ
 
 街は買い物をする人々と、物売りとでにぎわっています。先に出かけた三人は、女の子に声をかけたり、何やら買い込んだりした後馴染の店「カフェ・モミュス」へと繰り込みます。今日は軍資金があるので豪遊しようという算段です。ロドルフォとミミは街を仲良く歩き回り、ロドルフォはばら色の帽子をプレゼントします。そして二人はカフェ・モミュスの仲間と合流するのですが、仲間たちはアツアツの二人に当てられっぱなし。特にマルチェッロは最近恋人のムゼッタと別れたばかりなので恋に対して悲観的です。
 
 そんなところへ当のムゼッタの甲高い笑い声が・・。彼女はパトロンのアルチンドロを従えて女王のように振る舞いながら歩いてきます。要するにムゼッタは、貧乏画家よりも年寄りの金持ちを選んだというわけなのです。あくまで彼女を無視するマルチェッロと、そんな彼の態度に腹を立て大騒ぎを演じるムゼッタ。二人ともお互いをまだ意識しているのです。ムゼッタはマルチェッロに当て付けるように歌います(アリア「私が街を歩くと」<ムゼッタのワルツ>)。
 
 いらつき苦しむ彼の姿に、まだ自分を愛していると確信したムゼッタは、わざとらしく足が痛いと悲鳴を上げ、アルチンドロに靴を買ってくるよう命令して追い払ってしまいます。それがよりを戻したいというムゼッタのメッセージであることを悟ったマルチェッロは喜びとともに彼女を抱きしめるのです。
 
 めでたしめでたし、というところにお勘定が。思ったよりずっと高い勘定書きにびっくりする一同。しかしムゼッタはいたずら心を起こし、その勘定書きをアルチンドロの勘定書きに付けてしまいます。折しも軍隊の行列が通りかかり、一同は見物人の群れに紛れてその場から逃げ出します。戻ってきたアルチンドロの前にムゼッタの姿はなく、そこに残されていたのは覚えの無い勘定書きだけでした。
 
第一幕 《クリスマス・イヴの日 パリのとある屋根裏部屋》
第二幕 《同じくクリスマス・イヴの晩 パリの街中》
第三幕 《二ヶ月後 アンフェール関門近く》
第四幕 《数カ月後 第一幕と同じ屋根裏部屋》
 
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